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特集:ユーカリの違いを徹底比較

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アロマ

みなさんはユーカリにどんなイメージがありますか?
アロマの中でもユーカリの種類はとても多く、それぞれに少しずつ違いがあります。その中でも代表的なユーカリ・グロブルス、ユーカリ・シトリオドラ、ユーカリ・ラディアタの3種について比較してみたいと思います。

植物としてのユーカリ

原産はオーストラリアです。
ユーカリには700種以上もの種類があり、樹高も10m〜60mと幅広く、1本の木になる種や根元から細かい枝がたくさん生えてくる種などさまざまです。花も白やピンク、赤などがあり、とても鮮やかな色をしています。
強い生命力と成長力を持ち合わせているユーカリですが、他の植物の発芽や成長を阻害する成分を分泌しているために根元に生えてくる草が少ないことで有名です。また、地中の水分を吸収して土地を乾燥させるため、アフリカではマラリアの流行防止に植林されたりしています。

オーストラリアの先住民・アボリジニを知っていますか?
彼らはユーカリの葉を傷口に巻いたり、塗り薬に混ぜたり、燃やした煙を吸入したりして日常のちょっとしたトラブルに使っていました。

精油として使われる品種は6種類ほどです。
では、ここから詳しく分析していきましょう。


3種の基本データ

ユーカリ・グロブルス/Eucalyptus globulus

ユーカリの代表格のグロブルスです。葉がシルバーグリーンの色をしているのが特徴です。

香りのイメージ
・一瞬で頭に突き抜けるようなシャープな香り
・スッキリとした印象を与え、気持ちを前向きにしてくれるリフレッシュの香り
・一瞬で目が覚めるような松脂のようなシャープな香り

注意事項・禁忌
妊娠中、授乳中の方、乳幼児、癇癪をお持ちの方は使用を避けてください。
蒸気吸収での使用はむせることがあるので、できるだけ少量にするか、距離を置いてください。
高濃度で使用すると皮膚刺激があるので、敏感肌の方は注意してください。
てんかん、高血圧の方はお薬を服用し、血液が安定していれば使用できますが、医師に相談してから使うようにしてください。


ユーカリ・ラディアタ/Eucalyptus radiata

葉が薄くてグレーまたは薄い緑色をしています。

香りのイメージ
・グロブルス種よりも軽くスッキリとしていて頭がクリアになる香り
・染み通るようなスーッとした心地の良い香り

注意事項・禁忌
妊娠初期は使用しないようにしましょう。
妊娠中期・後期の使用は可能ですが、使用の際には体調に十分注意し、医師や専門家に相談してから使うようにしましょう。
グロブルスほどではありませんが敏感肌の方は注意しましょう。


ユーカリ・シトリオドラ/Eucalyptus citriodora

葉を揉むとレモンの香りがすることから『レモンユーカリ』とも呼ばれています。
葉の色がまばらのが特徴です。

香りのイメージ
・レモンを思わせるような爽やかなグリーン系の香り
・レモンやレモングラス様の爽やかな香り

注意事項・禁忌
妊娠中の方は使用しないでください。
高濃度で使用すると皮膚刺激が起きる場合がありますので敏感な肌の方は注意しましょう。
蒸気吸入での使用の場合はむせることがありますので注意してください。
乳幼児、、癇癪の患者は使用に注意しましょう。


芳香成分から見た違い

グロブルス【主成分】1.8-シネオール[ユーカリプトール]
α-ピネン
リモネン
アロマデンドレン
グロブロール
ピペリトン(微量)
1.8-シネオールの含有量が多いため非常に強い香り。
単体で十分な働きをしてくれる。
=使用対象者に合わせて使う必要がある。
ラディアタ【主成分】1.8-シネオール
α-ピネン
リモネン
α-テルピネオール
ピペリトン(微量)
多数の微量成分
グロブルスよりも1.8-シネオールの含有量が少ない。
芳香成分が数多く含まれている。
香りと働きが優しい
高齢者・子供に使いやすい
他の精油とブレンドすることで相乗効果が期待できる。
シトリオドラ【主成分】シトロネラール
シトロネロール
ゲラニオール
リナロール(微量)
1.8-シネオール(微量)
β-カリオフィレン(微量)
酢酸シトロネリル(微量)
多数の微量成分
共通の働きはあるが、グロブルス、ラディアタとは芳香成分と香りは異なる。
=身体の節々のケアに向いている。



3種に共通することは、忌避作用を使って虫を寄せ付けなくする働きをしてくれることです。1.8-シネオールシトロネロールテルピネオールをはじめノミダニハエから私たちを守ってくれるでしょう。

また、ユーカリ種ではないのですが、同じような芳香成分を持っているためによく似た香りがあります。
それがマートル/Myrtus communis(ギンバイカ)です。
グロブルス、ラディアタをより優しくマイルドにしたような感じの精油です。



身体への働きの違いを比べてみよう

それぞれの身体に影響する働きを見てみましょう。
ここでは精神的な働きに関することではなく、肉体的なことについて比較していきます。


グロブルス身体の内部から不必要なものを排出するサポート。
1.8-シネオールが身体の機能を刺激し、働きを高めてくれるメリットがある。
季節の変わり目や体調に不安を感じたときに予防として使う。
=働きが強いぶん、単体での使用または少量の使用が好ましい
ラディアタグロブルスを軽く、爽やかにした精油。
身体の表面的なところで滞っているものにアプローチしてくれる。
1.8-シネオールの含有率がグロブルスよりも少ないが、他の芳香成分が豊富にあるおかげでたくさんの働きをしてくれる。
季節の変わり目や体調に不安を感じたときに予防として使う。
疲労が溜まりやすい方にもおすすめ。
=他の精油とブレンドすることで最強に。
=高齢者、子供、ペットにも使用可能。
シトリオドラ芳香成分(シトロネラール・シトロネロール・ゲラニオール・リナロール)の働きがグロブルスやラディアタの芳香成分とは違うため、香りの系統に違いがある。
シトロネラールが老廃物へのアプローチ、身体の強張りをケア。
身体を酷使した後のケアに使う。
=他の精油と組み合わせることでトラブルに対応できる。


グロブルスとラディアタは何かしらに感染してしまうことが原因のときに向いています。感染してしまってからでも十分に役立ってくれますが、『予防』として利用することが大事でしょう。
また、個人で予防することも助けとなってくれますが、家族や学校、会社などで行うことでよりメリットとなるはずです。
シトリオドラは感染したものが原因ではない身体のトラブルにおすすめです。こちらは肉体的なケアでの使用に向いています。疲労が溜まりすぎている手足などにトリートメントすることで身体が軽くなるはずです。

では、どんな精油とブレンドすればいいのでしょうか。
最後にブレンドを紹介していきます。



おすすめのブレンド

ユーカリ・グロブルス/Eucalyptus globulus

風邪の予防ブレンド①

ユーカリ・グロブルス 
パイン
タイム

風邪のブレンド②

ユーカリ・グロブルス 
ラベンサラ 
マートル 


ユーカリ・ラディアタ/Eucalyptus radiata

喉の排泄力をサポートするブレンド

ユーカリ・ラディアタ 
ラバンジン 

詰まった鼻や胸の苦しいときのケアに役立つブレンド

ユーカリ・ラディアタ
ローズマリー・シネオールまたはラベンサラ

疲労が溜まりやすく、身体に症状が出やすい人に向いているブレンド

ユーカリ・ラディアタ
ラベンダーまたはティーツリー


ユーカリ・シトリオドラ/Eucalyptus citriodora

身体の節々が辛いときのブレンド

ユーカリ・シトリオドラ
ジュニパーベリーまたはゼラニウムレモン

血行不良からくる身体の痛みをケアするブレンド

ユーカリ・シトリオドラ
ローズマリー・シネオール
マージョラム
ラベンダー



ユーカリ種の違い、いかがでしたでしょうか。
それぞれの違いを知ることでよりどんなときに使ったらいいのかがわかりますよね。
みなさんがこれからアロマをやってくときの判断する材料にられたらいいなと思っています。『予防』、『未病』という考えを前提にして、アロマを楽しく行なってくださいね。



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