「どんな精油なのか知りたい」、「どの精油を選んだら良いのか分からない」というような声をよく耳にします。
確かにアロマの専門店に行けばたくさんの精油がズラーっと並んでいますし、「これだ!」という1本と出会うのは本当に大変です。
ここではテーマになった植物の歴史や情報、ブレンドのコツをまとめてみました。
皆さんの購入するときの参考にしてもらえると嬉しいです。
プロフィール
植物の特性・特徴
樹高30〜40mになる常緑高木の針葉樹です。
樹齢50年にもなると、葉がこんもり茂ってくれて細長く美しい姿になります。
イスラム教やキリスト教では弔いや墓地の意味があり、現代でも墓地によく植えられている植物です。
香りの特徴としては、マツを少しスッキリさせたような香りです。
森林の香りではありますが、奥深い森林、光の入らなくて誰も近づかないような森林の香りです。
だからと言って嫌な香りではないでしょう。
芯がある硬派な香りに近いと思います。
ギリシャ神話ではサイプレスの清らかで心の支えとなる香りは「黄泉の国」の霊魂に潜む悲しみを慰めるちからがあるとされています。
学名の由来
学名は「いつも生きている」という意味のラテン語からの由来です。
代表的なサイプレス
サイプレスにも品種が多く存在しており、その中にはブルーサイプレスとホワイトサイプレスがあります。
ブルーサイプレスは香りはウッドらしい深みと奥行きのある香りです。
また、オーストラリアヒノキとも呼ばれていて、精油が青い色をしています。
これは芳香成分である“ガイアズレン”が青い色をしているからです。
植物名 ブルーサイプレス
学名 Callitris intratropica/Callitris columellaris
科名 ヒノキ科
抽出部位 芯材・樹皮
抽出方法 水蒸気蒸留法
産地 オーストラリア
ホワイトサイプレスは葉から抽出される精油です。
風が吹き抜けるような軽やかさのある香りで、深呼吸をしたくなるような清涼感のある精油です。
原産地であるオーストラリアではとても人気です。
植物名 ホワイトサイプレス
学名 Callitris glaucophylla
科名 ヒノキ科
抽出部位 葉・枝
抽出方法 水蒸気蒸留法
産地 オーストラリア
香りのイメージ
- マツをスッキリさせた落ち着きのある香り
- ヒノキに似たような香り
基本データ
植物名 | サイプレス/Cypress |
学名 | Cypressus sepervirens |
科名 | ヒノキ科 |
属名 | イトスギ属 |
和名 | イトスギ(西洋糸杉)・イタリアイトスギ |
別名 | ホソイトスギ |
産地 | フランス・スペイン |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
部位 | 葉・果実 |
主な成分 | α-ピネン δ-3-カレン リモネン α-カリオフィレン テルピネン-4-オール セドロール 酢酸テルピニエル |
主な作用 | うっ滞除去 鎮静 鎮痙 鎮咳 抗菌 抗ウイルス ホルモン分泌調整 利尿 静脈強壮 神経強壮 制汗 収れん |
ノート | ミドル〜トップ |
東洋医学から見た性質 | 金(そして水) |
五行説 | 凉・燥 |
花言葉 | 「死」「哀悼」「絶望」 |
誕生花 | 12/31 |
注意事項・禁忌
・妊娠中は使用しないでください。(妊娠6ヶ月以降だったら使用可能と言われていますが、万が一のことがあってはならないので使用を控えることを推奨します。)
・また、妊娠中にエストロゲンにより助長される障害(乳腺症や子宮筋腫など)のある場合も使用をしないことを推奨します。
・高濃度で使用すると皮膚刺激があります。
・敏感な肌の方は注意してください。
効果・効能
身体
身体:更年期、月経痛、月経不順、月経過多、PMS(月経前症候群)、風邪、咳、気管支炎、デトックス、むくみ、足の疲れ、ダイエット、冷え性、腰痛、肩こりなど
肌:デオドラント、過度の発汗、ニキビ、毛穴の広がりなど
α-ピネンやδ-3-カレンが身体に溜まった余分な水分や老廃物へアプローチしてくれます。
ラベンダーやクラリセージ、ゼラニウムやシトラス系の精油とブレンドしてトリートメントすると良いでしょう。
また、気管支の不調のときには芳香浴や胸に塗布する方法もあります。
ユーカリやティートリーと組み合わせて部屋の空気を浄化しましょう。
他にも、汗ばむ季節や運動後のボディーローション、足浴で使うことで体臭や発汗を抑えてくれます。
毛穴の広がりが気になるときにもオススメなので、脂性肌や思春期の肌のケアにはバスソルトで全身一気に匂い予防してしまいましょう。
心
忍耐力の低下、記憶や集中力の低下、衝撃、ショック、喪失感、感情の問題、ペットロスなど
セドロールが呼吸を深くして気持ちを落ち着けてくれます。
心が疲れ切ったとき、または気持ちが散漫して考えがまとまらないとき、とにかく感情を沈めて冷静にしてくれるでしょう。
また、レモンとの組み合わせは心と身体どちらにも働いてくれますので、部屋いっぱいに拡散してデトックスしてみましょう。
ブレンド
ブレンドする精油の香りを強調してくれて引き立たせてくれます。
その中でもフローラル系のラベンダー、カモミール・ローマンなどとブレンドではお香のようなアンバー調になったり、シトラス系のグレープフルーツ、レモンと調合すれば香りが引き締まった香りになります。
また、同じグループのウッディ系との組み合わせも好相性です。
ブレンドする相手となるオウシュウアカマツ(パイン)やジュニパーベリーなどの香りを強調して引き立ててくれます。
おすすめの精油
生活の木