「どんな精油なのか知りたい」、「どの精油を選んだら良いのか分からない」というような声をよく耳にします。
アロマの専門店に行けばたくさんの精油がズラーっと並んでいますし、「これだ!」という1本と出会うのは本当に大変なものです。
ここではテーマになった植物の基本情報やブレンドのコツをまとめてみました。
最後にオススメの精油ブランドも紹介しています。
皆さんの購入するときの参考にしてもらえると嬉しいです。
プロフィール
植物の特性・特徴
乾燥した半砂漠の地域に育つ、梅の木にも似たようなような樹高5〜7mの低木です。
細い葉を多くつけて白や赤色の花を咲かせてくれます。
精油になるのは幹を傷つけたときに滲み出てくる乳白色の樹脂で、涙型(ティアードロップ)のように固まった樹脂はオレンジや茶色へと変化し、これらを蒸留することによりフランキンセンスとしての精油へと変化してくれます。
古代からフランキンセンスは宗教儀式などに用いられてきました。
宗教以外である中医学やアーユルヴェーダ医学でも用いられてきたとされています。
また、キリスト教徒の関わりが強く、キリスト生誕の際には厩で東方の三賢人が黄金や没薬と共にフランキンセンスを捧げたことが新約聖書に記されています。
学名の由来・3つの名称
フランキンセンスはラテン語で『francus(良質の)』+『incense(芳香・煙)』に由来するとされ、『良質な芳香』という意味を指しています。
また、「オリバナム」は「レバノン産の油」を意味するラテン語『オレウム・リバヌム』が由来するという説と、アラビア人がこの樹脂を「luban(ミルクの意味)」と呼び、「al-luban(ala定冠詞)」から来たという説もあります。
他にも『乳香』の名前は樹脂本来が乳白色をしていることが由来しているとされています。
香りのイメージ
・甘く濃厚でボリュームな香り
・甘くて優しく上品な香り
・甘く重厚な香りの中にシトラス様の爽やかさを持ち合わせている香り
基本データ
植物名 | フランキンセンス(オリバナム・乳香)/Frankincense |
学名 | Boswellia carterii |
科名 | カンラン科 |
属名 | ボスウェリア属 |
和名 | 乳香 |
別名 | オリバナム |
産地 | オマーン・ソマリア・エチオピア・インド |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 CO2抽出法 |
部位 | 樹脂 |
主な成分 | パラシメン α-ピネン β-ピネン リモネン γ-テルピネン (微量成分)1.8-シネオール (微量成分)β-カリオフィレン (微量成分)α-テルピネオール |
主な作用 | 鎮静 鎮痛 抗うつ 去痰 抗カタル 瘢痕形成 皮膚細胞活性 抗菌 抗ウイルス |
ノート | ミドル〜ベース |
東洋医学から見た性質 | 凉・燥 |
五行説 | 土(そして金) |
花言葉 | 「真実」 |
誕生花 |
注意事項・禁忌
・妊娠初期は使用できません。
・基本的な注意事項を守ってください。
効果・効能
身体
身体:風邪、免疫力低下、気管支炎など
肌:傷、手荒れ、老化肌、乾燥肌、シワ、たるみなど
呼吸器や泌尿器系のトラブルのときにオススメな香りです。
パラシメンなど芳香成分の働きにより、辛い痰の絡まりや気管支が狭まって苦しいときにケアをしてくれます。
カモミール・ローマンやローズ、ミルラ、マジョラム、ジュニパーベリー、ラベンサラなどと組み合わせて芳香浴することで呼吸が深くなり、身体も心も穏やかで緩やかな身体になるでしょう。
また、もともと乾燥しがちな肌の方にはもちろんのこと、年齢を重ねた肌や冬に起きやすいアカギレなどのトラブルにも向いています。
肌を潤して柔らかくし、肌の回復をサポートしてくれる働きを持っているため、キャロットシードやローズ、ネロリ、ラベンダーなどとブレンドして肌に元気を与えてあげましょう。
心
イライラ、鬱状態、過度の緊張、ショック、不安、パニック、強迫観念、固執、心身のアンバランスなど
心にゆとりを与えてくれるフランキンセンスは、呼吸を深めて心に平穏を取り戻してくれます。
この働きを利用してプチグレンやラベンダー、ネロリ、マンダリン、ローズとブレンドしてみましょう。
不安感やストレスから守ってくれます。
また、未経験のものに対する恐怖感にも役立ってくれます。
入学、入社など、これから新しい環境に飛び込んでいくときにオススメです。
ブレンド
シトラス系やフローラル系、レジン系やハーバル系と相性がよく、香りの保留剤としても使用される香りです。
シトラス系だとマンダリン、フローラル系だとローズやネロリなどのちょっと重厚感のある香りとのブレンドが向いています。
主な使用方法
おすすめの精油
ニールズヤードレメディーズ
生活の木
無印