
『ハーブ』を知っていますか?
ハーブ(harb)とは一般的に生活、特に食生活に役立つ香りのある植物のことを指しており、他の活用分野としては染料(ハーブ染め)、ポプリなどのクラフトやガーデニングなど多岐にわたります。このなかでもハーブに含まれている有効成分を健康でいるために使おうとする分野を『メディカルハーブ』と呼んでいます。
人類は遥か昔から病気や怪我をすると身の回りに自生している植物でで自らを癒してきました。これらが薬草や香草という呼び方をされています。自然派医学において治療としても用いられる植物のことです。科学的な薬などによる治療ではなく、自然治癒力を高めて健康になろうとする方は増えています。しかし、実際のところ「何をしたらいいのか」というところまでで行動が共わない人が多いのが現状です。
自然治癒力を高めるという考えは、『バランスを維持すること』です。元気(健康)なときはバランスが保たれていて、病気になったりして体調を崩したときには『バランスが崩れる』という考え方になります。つまり、体調が悪くなったときに元に戻ろうとするのは自然治癒力だということです。
疾病の治療に植物が初めて用いられたのは、原人時代だとも言われます。私たちは、健康について意識するようになるずっと前から、植物を「治療薬」として用いていたということです。
ハーブと近代医学の違い
疾病の治療に植物が初めて用いられたのは、原人時代だとも言われます。したがって、ハーブの歴史は人類の歴史と同じだと言っても過言ではないでしょう。そんな病院などで処方してもらう、いわゆる『薬』とハーブは、さまざまな点において大きく違います。
まず1番に違うのは、薬は有効性が証明された単一の化学成分によってできていて、切れ味が鋭い反面、副作用に注意が必要です。局所的に作用する薬効成分は、時には重大な副作用をもたらすことさえあります。医薬品が「医師の処方のもと」に用いられるのは、そのためです。一方、ハーブは多様な成分が互いに相乗効果を発揮し、行きすぎた作用を抑えてくれるため副作用がほとんどありません。「病気の原因を除去する」というオフェンス的な役割をするのが「薬」であるのであれば、ハーブは、「病気から身体を守る力を高める」というディフェンス的な役割を果たします。もちろん、現代多く使用されている医薬品は、もともとハーブにルーツがあることも事実。薬草を研究し、有効成分を抽出して、それを人工的に増幅・改良したもので作られたのが医薬品の原点だからです。
代替療法の見直し
ここで医療の歴史を振り返ってみます。
遥か昔はハーブや手当て(原始的な手技療法)、祈りなどが行われ、この途中から医薬品や手術、放射線の3つの技術にした西洋・近代医学が登場してきます。これ以外の療法は『代替療法』あるいは『補完療法』と呼ばれます。
代替療法の分類
分類と名称 | 内容 |
代替医療体系 | 伝統医学系統(アーユルヴェーダなど)、民族療法(東洋伝統医学など) |
精神・身体交流 | 暝想、祈り、心理・精神療法、芸術療法、音楽療法、睡眠療法、 ダンス療法など |
生物学に基づく療法 | ハーブ、食品、ビタミン、ミネラル、生理活性分子など |
整体や身体を基礎とした方法 | 脊椎指圧療法、整骨療法、マッサージ、カイロプラクティック、リフレクソロジー、カッピング、カッサなど |
エネルギー療法 | 気功、霊気、セラピューティックタッチ、電磁療法など |
西洋・近代医学が壁にぶつかったことをきっかけに、1度は西洋・近代医学にその座を奪われてしまい、表舞台から姿を消していた代替療法が見直されるようになりました。患者一人ひとりの心の問題や体質、食生活や運動、休養といったライフスタイルなどの総合的なケアをしていく代替療法の良さが再評価されたのです。また、現在植物を利用した療法を『植物療法』と呼んでいるのですが、これにはハーブやアロマ、フラワーレメディー、森林療法、園芸療法などが該当し、代替療法に当てはまります。
統合医療への取り組み
さらに欧米を中心に西洋・近代医学と代替療法のどちらとも視野に入れ、患者中心の医療を実現していこうという『統合医療』の考え方や取り組みが始まりました。『統合』は『総合』と違って1度バラバラにして新しいものを想像するということなのですが、病気に対する考え方やアプローチが異なる西洋・近代医療と代替療法の2つの統合はまだまだ時間がかかると言われています。統合するまではそれぞれの療法をしっかりと見極めて必要に応じて使い分けましょう。
代替医療と西洋・近代医学の比較
代替療法 | 西洋・近代医学 | |
生命観 | 生気論 (人間を部品の集まりである機械としては説明できないとする考え方) | 機械論 (人間を部品の集まりである機械として捉え、病気は機械の故障とする考え方) |
治療の目的 | バランスの回復 | 故障の修理 |
自然観 | 従うもの | コントロールするもの |
得意領域 | 機能の不調 | 緊急事態、外傷 |
不得意領域 | 器質的疾患 (臓器や筋肉などの組織が明らかに損処したり、解剖的、病理的な異常が生じたりすることによっって発症する疾患) | 慢性疾患、心身相関疾患 (身体疾患の中で、その発症や経過に心理、社会的因子が密接に関与し、器質的ないし、機械的障害が認められる疾患) |