「どんな精油なのか知りたい」、「どの精油を選んだら良いのか分からない」というような声をよく耳にします。
アロマの専門店に行けばたくさんの精油がズラーっと並んでいますし、「これだ!」という1本と出会うのは本当に大変なものです。
ここではテーマになった植物の基本情報やブレンドのコツをまとめてみました。最後にオススメの精油ブランドも紹介しています。
皆さんの購入するときの参考にしてもらえると嬉しいです。
プロフィール
カモミール・ローマンの特徴・特性
6月〜7月に花を咲かせてくれる、草丈50〜70㎝の1年草です。
カモミール・ジャーマンとの違いは黄色い花芯の高さが低いこと。
また、横に這うように伸びるため、ガーデニングなどでは芝生のように仕立てることもできます。
まさしく花の芝生ですね。
ローマンカモミールはジャーマンカモミールに比べて花びらが大きく、甘く優しい香りがします。
そして葉も甘い香りがする場合は一緒に蒸留されることがあります。
古代ヨーロッパでは薬やお香、生花などとしても使用されてきた植物で、『医学の父』と呼ばれるヒポクラテスが解熱剤として使用していたとしても有名です。
由来
『カモミール』という名前は、古代ギリシャ人が『カマリメロン(大地のリンゴ)』と呼んでいたことに由来すると言われています。
香りのイメージ
・甘く酸味が感じられるような、りんごに似た香り
・ソフトでフルーティーなフローラル調の香り
精油データ
植物名 | カモミール・ローマン/Roman chamomile |
学名 | Chamaemelum nobile Anthemis nobilis |
科名 | キク科 |
属名 | カミツレモドキ属 |
和名 | カミツレ(加蜜列) |
別名 | カミツレ・カモマイル・コモンカモミール |
産地 | フランス・イタリア・ハンガリー |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
部位 | 花(半乾燥させた花) |
主な成分 | アンゲリカ酸イソブチル アンゲリカ酸イソアミル リモネン α-ピネン ピノカルボン |
主な作用 | 鎮静 鎮痛 鎮痙 抗炎症 消化促進 血圧降下 抗掻痒 抗菌 抗真菌 抗ウイルス 抗アレルギー |
ノート | ミドル |
東洋医学から見た性質 | 凉/平・湿 |
五行説 | 木 |
花言葉 | 「逆境に負けない強さ」「生命力」「精神力」 |
誕生花 | 6/23 |
注意事項・禁忌
・妊娠初期の方は使用しないでください。
・妊娠中期・後期、授乳中は使用可能ですが、体調には十分注意してください。
・作用が強い向精神薬、鎮静剤、睡眠薬との併用は中枢神経を鎮静させる作用が増大しすぎる可能性があります。
・キク科アレルギーの方は使用を控えてください。
・香りが強いので、基材(30mlに1滴〜3滴)で十分です。
効果・効能
身体
身体:頭痛、肩こり、筋肉痛、神経痛、月経痛、胸焼け、胃酸過多、腸内ガス、軽い消化不良
肌:蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、湿疹、痒み、シミ、ニキビ
アンゼリカ酸イソブチルやアンゼリカ酸イソアミルが、頭のズキズキするときや、緊張が続くことによる身体の凝り、消化器系のトラブルのときに役立ってくれます。
また、さまざまな皮膚のトラブルにも使えるのですが、なかでも皮膚が傷ついてしまうような症状の際には1度利用してほしい精油になります。
こんなときにはまず体内のデトックスをしてみましょう。
その方が本来の素肌に戻りやすくなります。
毎日習慣的に使えるようなクリームなどにしてラベンダーやキャロットシード、パルマローザ、ゼラニウム、フランキンセンスなどの皮膚の回復をサポートしてくれるような精油と一緒に取り入れると良いでしょう。
心
不眠、不安、緊張、ショック、恐怖、心配、興奮、パニック、自律神経のアンバランス、動悸、PMS(月経前緊張症)、更年期
中枢神経を落ち着かせてくれる働きがとても強い香りです。
感情のダメージが大きい時に使用すれば心が安らいで気持ちが寛容になれるでしょう。
過剰な興奮、不安、溜まりに溜まったものが爆発しそうな時に少量使ってみるのも良いかもしれません。
また、就寝前に深呼吸をしながら香りを楽しむことでリフレッシュができ、質の良い睡眠を確保することができます。
他にも、子供の手のつけられないようになった癇癪にもオススメです。
ブレンド
香りのチャートではミドルの分類であるとはいえ、シングルでもとても強い香りがします。
ブレンドする精油よりも目立ってしまう可能性が高いので、分量を加減するようにしましょう。
シトラス系などの軽い香りを合わせてみたいときは1:3、ゆっくりとリラックスしたいときはベースノートのネロリ、ローズ、ジャスミン、ラベンダー、クラリセージなどとのブレンドがオススメです。
よくある質問
- Qカモミールの精油はなぜこんなに高いのですか?
- A
カモミールにはローマンとジャーマンがありますが、この2品種はおよそ500kgの原料から約1kgの精油しか得ることが出来ません。そのために高価な精油なのです。
価格にしたらジャーマンだと5mlで7,000〜11,000円、ローマンだと5mlで9,000〜15,000円ほどの価格になります。
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