「どんな精油なのか知りたい」、「どの精油を選んだら良いのか分からない」というような声をよく耳にします。
確かにアロマの専門店に行けばたくさんの精油がズラーっと並んでいますし、「これだ!」という1本と出会うのは本当に大変です。
ここではテーマになった植物の歴史や情報、ブレンドのコツをまとめてみました。
皆さんの購入するときの参考にしてもらえると嬉しいです。
プロフィール
植物の特徴・特性
樹高3〜4mの半寄生常緑高木です。
樹肌は灰色で滑らかで葉は対生で薄い緑色、鐘型の小さい赤い花を咲かせてくれます。
主役である精油となるのは木の中心部で、チップ状に砕いたものから抽出することでサンダルウッドの完成です。
また、インドのマイソール産(Santalum album)のサンダルウッドは、木部(心材)だけだはなく、樹皮や根、葉も精油として抽出されています。
そのインドのマイソール産の精油はとても貴重で、価格が高騰しており、純粋な精油は手に入りずらいの現状です。
現在の価格では10mlで13,000〜19,000ほどになります。
香木”として有名であるサンダルウッドは、4000年以上の歴史があり、仏教やヒンデュー教の儀式に欠かせない香りです。
木に熱を加えなくても香りがするため、日本では線香や匂袋 練香、焼香、塗香をはじめとするさまざまなお香の原料に使われたり、仏像や扇子の骨組として用いらてきました。
また、ヨーロッパでも中世の王族たちに愛用せれていた歴史があり、教会で焚かれていたようです。
学名の由来
santalumは『香木の一種』、ラテン語のalbumは『白い』という意味で、精油となる芯材が白いことが由来しているそうです。
香りのイメージ
・温もりとソフトな甘さのあるウッディーな香り。
・お香を思わせるような香り。
基本データ
植物名 | サンダルウッド(白檀)/Sandalwood |
学名 | Santalum album(マイソール) Santalum austrocaledonicum(ニューカレドニア) Santalum spicatum(オーストラリア) |
科名 | ビャクダン科 |
属名 | ビャクダン属 |
和名 | ビャクダン(白檀) |
別名 | ビャクダン(白檀) |
産地 | インド・スリランカ・ニューカレドニア オーストラリア・インドネシア |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
部位 | 木部(心材) |
主な成分 | α-サンタロール β-サンタロール E-α-サンタロール β-エビサンタロール |
主な作用 | うっ滞除去 抗菌 抗炎症 抗真菌 抗ウイルス 利尿 鎮静 鎮咳 去痰 皮膚軟化 心臓強壮 |
ノート | ベース |
東洋医学から見た性質 | 凉/湿 |
五行説 | 土(そして水) |
花言葉 | 「平静」「沈着」 |
誕生花 | 1/27 |
注意事項・禁忌
・香りが数日残ってしまう精油なので、衣服につけないようにしてください。
・妊娠初期は使用できません。
・妊娠中期・後期は体調に気をつけて使用してください。
・重いうつ状態のときに単品で使用すると気持ちが乱れてより落ち込む可能性があります。
そのため、使用量は少なめでブレンドしてください。
効果・効能
身体
身体:冷え性、足の疲れ、腰痛、坐骨神経痛、むくみ、ダイエット、痰、気管支炎など
肌:ニキビ、硬くなった肌、乾燥肌、脂性肌、肌荒れ、痒みなど
血液やリンパ液などの体液の循環をサポートし、菌からの感染に有用です
特に泌尿器系のトラブルに役立つため、ラベンダーやティートリーとブレンドしたバスソルトを使用すれば予防ケアができます。
他にも女性ホルモンに似た作用を持つ成分を含んでいるので、女性期間前や期間中にトリートメントをしてもよいでしょう。
肌ではお手入れ不足で固くなってしまっている肌を柔らかくしてくれます。
皮脂分泌のバランス調整が上手いので皮脂が過剰なオイリーな肌にも使えますし、極度の乾燥肌や老化肌は柔らかくして潤してくれます。
パルマローザやゼラニウム、フランキンセンス、ローズウッドとブレンドしたオイルでトリートメントすることで本来の肌を取り戻す力を強化してくれるでしょう。
心
緊張、不眠、興奮、精神疲労、ストレス性の心身の症状など
精神、肉体、心のバランスを取るのが得意です。
頭の活動ばかりが過剰になり、上半身に溜まってしまったエネルギーを下げ、バランスまで整えてれます。
また、身体のエネルギーの流れを通す働きががあるとも言われており、グランディングに役立ってくれるので、ヨガやピラティスなどで芳香浴としてオススメができる香りのひとつです。
現実を感じながら自分の意識を高めていきたいときなど、レモンとブレンドした芳香浴の空間で瞑想すれば、揺るがない自分軸を保つことができるでしょう。
ブレンド
元々サンダルウッドだけで3〜5日ほど香りが楽しめます。
時間と共に香りが熟成していくため、柔らかい香りへと変化してくれます。
また、全ての精油の香りと協調しやすく馴染みやすいので、ベースブレンドの中では多少多めのブレンドができます。
オススメとしてはシトラス系のベルガモット、ビター・オレンジ、フローラル系ではラベンダーです。
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