Ylang ylang/イランイラン

「どんな精油なのか知りたい」、「どの精油を選んだら良いのか分からない」というような声をよく耳にします。
アロマの専門店に行けばたくさんの精油がズラーっと並んでいますし、「これだ！」という1本と出会うのは本当に大変なものです。
ここではテーマになった植物の基本情報やブレンドのコツをまとめてみました。最後におすすめの精油ブランドも紹介しています。
皆さんの購入するときの参考にしてもらえると嬉しいです。

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プロフィール

プロフィール

植物の特性と特徴

フィリピンやインドネシアなどの熱帯地方に生息している樹高20mほどの常緑高木で、カールした細長い花びらを咲かせるのがイランイランです。
垂れ下がるように咲き、薄緑から濃い黄色へと変化します。
マダガスカルでは女性が花を摘みやすくするために2mほどの高さに主枝や幹を折り曲げて仕立てるそうです。
この精油は蒸留に長い時間がかけられ、蒸留の段階でグレードが異なるものになります。
一番最初に抽出されたものは最高品質で『エクストラ・スーリペア』と呼ばれ、ついで『エクストラ』、『ファースト』、『セカンド』、『サード』と続きます。価格・香りが異なり、高品質であればあるほど高額です。
高額な『エクストラ』になればなるほどエステル類の量が多くなるので、香りの甘さと身体と心が安定する特徴もあります。

学名の由来
植物名の語源は『そよ風に揺れる花々』という意味のフィリピンの方言が変化し、マレー語で『花の中の花』という意味を表しています。

香りのイメージ

・濃厚で甘く陶酔させるような南国的な香り
・東洋的な香り

基本データ

植物名	イランイラン/Ylang ylang
学名	Cananga odorata
科名	バンレイシ科
属名	イランイランノキ属
和名	イランイランノキ
別名	フラワーオブフラワーズパフュームツリーカナンガ・ツリー
産地	マダガスカル・ジャワ・スマトラ・コモロ島・インドネシア
抽出方法	水蒸気蒸留法
部位	花
主な成分	リナロールパラクレゾールメチルエーテル酢酸ゲラニル酢酸ベンジル安息香酸ベンジル
主な作用	抗うつ抗不安血圧降下鎮静鎮痛女性ホルモン調整血流サポート加温抗炎症抗菌
ノート	ミドル
東洋医学から見た性質	凉・湿
五行説	火
花言葉	「誘惑」「乙女の香り」
誕生花

注意事項・禁忌

・低血圧の方には眠気やだるさを引き起こす可能性があります。
・高濃度で使用すると頭痛や気持ちが悪くなったりすることがあります。
・車の運転・集中したい時に使用するのも避けてください。
・敏感肌の方は注意して使用してください。

効果・効能

身体

身体：月経痛、月経不順、筋肉痛、こむら返りなど
肌：育毛、スキンケア、ハンドケア、老化肌、乾燥肌など

心的問題が身体に現れるときにちからを発揮してくれる精油です。
リナロールがストレス性の緊張からくる気持ちの乱れをケアしてくれるので呼吸の安定をもたらしてくれるでしょう。
また、女性特有の不調に使われることも多く、身体と心の安定をサポートしてくれます。
こんなときにはラベンダーやクラリセージとのブレンドがオススメです。
他にも、皮脂のバランスを整えてくれる作用も持ち合わせています。
全てのタイプの肌に使うことが出来るうえに頭皮の強壮やフケの対策も使えます。
個人的にはごく少量をデオドラントとして組み合わせることがおすすめです。
ペパーミントとブレンドしたスプレーを使い、皮脂の分泌が強いと言われる耳の後ろや首周りをサッと拭いてみるのもよいと思います。

心

落ち込み、怒り、緊張、不安、神経過敏、イライラ、失敗や人間関係での恐怖、鬱状態、怒り、パニック、頑固さ、過度な批判など

リナロールが酷い気分の落ち込みや焦燥感、不安、緊張などの様々な心理的不快感を解くことに役立ちます。
心の内側からジワーッと変化をもたらして安定へと導いてくれるでしょう。
また、固まってしまった心を内側からほぐし、多幸感や優しい気持ちにさせてくれる香りでもあります。
スイート・オレンジやフランキンセンスと一緒にディフューザーを使って芳香浴をしてみましょう。

ブレンド

香りが強いうえに甘く感じることが多いと香りです。
そのため、甘さを和らげたいときにはシトラス系のレモンやベルガモット、グレープフルーツといったアッサリした香りの精油とブレンドしてみてください。
出来上がる香りは南国的になります。
逆により甘さを強調して濃厚な香りにしたい時はフローラル系のジャスミン、ローズとのブレンドがオススメです。